最近、若い人の間でシャンプーを使わず、お湯だけで頭を洗う“湯シャン”という洗い方をしている人が増えてきているということをご存じでしょうか。
芸能人でも、タモリさんや、福山雅治さん、YOUさんが「地肌にいいから」という理由で、湯シャンされているという話は有名です。
今回は、シャンプーやコンディショナーを使わない“湯シャン”についてご紹介していきたいと思います。

“湯シャン”とは

シャンプーやリンスを使わずに水やぬるめのお湯だけで、頭を洗う洗い方のことを“湯シャン”といいます。

シャンプーを使い慣れている方は、お湯で洗うだけでは汚れや臭いが落ちないんじゃないかとか、べたつきがとれないのでは、と思われるでしょう。
たしかに湯シャンをはじめて2、3日は少しべたつきを感じるかもしれませんが、湯シャンを継続していると、はじめた時に感じたべたつきは感じなくなります。
シャンプーやリンスをしなくてよいという楽さ以外にも、湯シャンで得られるメリット・デメリットの様々を紹介します。

 

“湯シャン”のメリット

地肌に優しい

市販されているシャンプーは洗浄力が強すぎて、本来頭皮を守っている、皮脂や保湿成分までも洗い流してしまうことがありますが、湯シャンならそんな心配はありません。

汚れだけを落とし、頭皮が本来もつ保湿成分や栄養成分を保つことで、毛が深く根をはり健やかな髪が育つといわれています。

コストがかからない

シャンプーやトリートメントを使わないので、お金の節約になります。
また、シャンプーやトリートメントを探す手間も省けるというメリットも。
家族でシャンプーを使われている方は、みんなのシャンプー代を節約できることになるので、家計にも優しいですね。

 

“湯シャン”のデメリット

ワックスやスプレーなどのスタイリング剤は落とせません

どうしてもワックスやスプレーのスタイリング剤を使用されている時には、湯シャンだけでスタイリング剤を落とすことが難しいことが多いです。

ですので、湯シャンは普段からスタイリング剤を使用する方にオススメできません。

髪のダメージが進行する可能性も・・・

カラーやアイロン、もしくはプールや紫外線などで髪にダメージがある方には、湯シャンはオススメできません。
毎日のトリートメントで髪に栄養を補う必要があるのでお湯で汚れを落とすだけだと、髪のダメージが進行してしまいます。

皮脂残りでニオイの出る可能性…

頭皮から毎日分泌される皮脂は、古くなると酸化してニオイの元になります。
湯シャンでのすすぎが足りないと、古い皮脂を残してしまうことがあるようです。
体臭は自覚することが難しいので、最初のうちは家族など忌憚なく意見を言ってくれる人にチェックしてもらうのが良さそうですね。

 

“湯シャン”のやり方


 

STEP1 ブラッシング

まずは、髪をブラッシングして汚れを落とすところからスタート!
シャンプーの洗浄力が無い分、落とせる汚れは先に落としておくのが肝心です。

STEP2 36℃~38℃のぬるめのお湯で頭をゆすぐ

ですが、ただ濡らすのではなくしっかり時間をかけてゆすぐことが大切です。
汚れの落ち具合は、すすぎ時間で調整するのですが、この感覚は自分でつかむしかありません。
湯シャンを辞める人は最初にこのすすぎ時間の調節が難しいようで、
3日~1週間ほどかけて自分の感覚が分かってくるようです。

ちなみに、お湯の温度も湯シャンには重要です。
40℃をこえるお湯だと皮脂や保湿成分がとれすぎる恐れがあるので、
特に敏感肌の方はぬるめのお湯で洗うのがおすすめです。

STEP3 タオルでやさしく水分を取ってドライヤー

トリートメントを使用しないため、濡れてデリケートになっている状態の髪をガシガシ拭くと、
髪同士やタオルとの摩擦でキューティクルが剥がれて傷んでしまいます。
髪を束に分けてタオルではさんで、ポンポンとやさしく叩くようにして水分をタオルに移します。
その後、ドライヤーで乾かして完了です。

なかなか満足いく仕上りにならない時は…

湯シャンを長く続けている人でも、始めてすぐに上手くいくことはほとんど無いようです。
皮脂の過剰分泌(乾燥由来)が落ち着くまでの期間はべたつきに悩まされることも多く、
臭いがあるのではと不安になったり、

“湯シャン”での洗いあがりの特徴


湯シャンでの洗いあがりは、コシと張り、髪の艶が特徴。
個人的な感覚ですが、リンスやコンディショナーで洗ったときのさらっとした質感とは異なり、深みのある艶でやや重ための質感に仕上がるイメージです。

 

“湯シャン”はこんな方にオススメ

乾燥肌・敏感肌で頭皮トラブルにお悩みの方

市販のシャンプーに含まれる成分などが合わず肌荒れを起こしてしまう方にとっては、頭皮を守る皮脂を落としすぎないことが解決につながる場合があります。
そのため、湯シャンで皮脂を適度に残し頭皮環境を健康に保つことで、毛が深く根をはり健やかな髪が育つといわれています。

逆に、脂性肌よりで頭皮・髪のべたつきは絶対イヤ!という方にはおすすめできません。
脂性肌よりの人は湯シャンにしてしばらく経ってもべたつきが気になる場合が多く、挫折している人も多いようです。
湯シャンは誰にでも合う万能のヘアケアではありません。

自然志向の方

湯シャンに使うのは、お湯だけ。究極のオーガニック、と言えるのではないでしょうか。
あらゆる科学的・人工的な成分の使用を避けることができるので、自然志向を極めた方も安心できるのではないでしょうか。

 

まとめ

さて今回は“湯シャン”についてご紹介いたしました。
はじめて湯シャンについて知った方はシャンプーなしで頭を洗うことに抵抗があると思いますが、実際に湯シャンをはじめてみると意外と続ける方が多いようです。
もちろんシャンプーやトリートメントを使用したヘアケアにもたくさんのメリットがあるので、ご自分のスタイルに合うものを選択していただければと思いますが、その中に“湯シャン”という選択肢をいれてみてはいかがでしょうか。